プチ鹿島さん嘆く『安倍政治とメディア』だらしない「メイン」と「サブ」の逆転現象
ところが、日刊ゲンダイは自由に書いている。それすらも安倍氏はイライラしたのだろう。いちいちゲンダイも気になってしまう「首相」とは……。
こう書くと私がタブロイド紙を軽視しているように思われるかもしれないが、逆だ。全国紙など「メイン」があるから、タブロイド紙や週刊誌の「サブ」は一層輝くと思っている。なので最近気になるのはメインのだらしなさだ。
昨年、東京五輪の運営のハレンチさをせっせと暴いたのは週刊文春だった。大手新聞社は五輪のスポンサーになって「中の人」になっていた。メインとサブの逆転である。旧統一教会問題だってそう。本来なら政治部や社会部、ときには国際部など組織ジャーナリズムを駆使して全国紙にしか追えないネタもあるはずだ。
ゲンダイや鈴木エイトさんはあくまでサブであるはず。それなのに新聞の方が後手後手という現実。現在は野球で言うならゲンダイが「4番」の打撃を求められている。こんなのおかしい。あくまでベンチでヤジを飛ばす元阪神・川藤のような役割だろうに(だからたまらない)。今の立場はゲンダイ師匠だって戸惑っているに違いない。