池脇千鶴に「私のことは“ちいちゃん”と呼んでください」と言われ…
■応募者8000人の中から「8代目リハウスガール」に
市川監督はCMディレクターとしても有名で「三井のリハウスシリーズ」で“ちいちゃん”を応募者8000人の中から「8代目リハウスガール」に選ばれた方でもありました。
「8000人もの中から選ばれた決め手はなんだったんでしょうか? 難航されました?」と選ばれた本人を前にして伺うと「すぐに決まりました。きれいなお化粧をして、きらびやかに着飾った子たちの中でセーラー服の素朴なちいちゃんは輝いてました。この子は違う」と、初対面でその才能を見抜いておられました。
初めて選考理由を聞かされたちいちゃんは「ほんとですか? うまいこと言ってません?」「ほんとほんと」「監督、乗せるのうまいんだから」と、決してなれなれし過ぎず失礼のないように話している姿を見て“かしこい子やなぁ……”と感心したものです。
その後「バランスを見て下さい」と弟役のオーディションにも立ち会いました。ちいちゃんは稽古の段階で完璧に台本を覚えていて、本番の撮影もスタッフが前で出しているプロンプ(カンペ)には目もくれず、母親役の田中裕子さんのしゃべりを見事にコピーしていました。