消えた昭和の10代男性アイドルたち…伊丹幸雄と城みちるはビートたけしにイジられ復活
あいざき進也
豊川誕、城みちると「新新御三家」と呼ばれたのが56年、岐阜県出身のあいざき進也だ。オーディション番組「スター・オン・ステージ あなたならOK!」で優勝、74年のデビュー曲「気になる17才」が人気に。
小顔と小柄なルックスにバック転を決める身軽さが受け、CMやドラマにも起用され、75年には「恋のリクエスト」がヒットした。順調な芸能生活だったが、80年に渡辺プロ幹部から「大人の歌を歌うために勉強に行ってこい」と行かされたところが寺内タケシ&ブルージーンズだった。
一夜にしてアイドルからお茶くみ、肩揉み、年間250本のコンサートの機材運びをやらされるボーヤに。2015年の本紙のインタビューでは「寺内さんのところは軍隊の階級制度と同じで、寺内さんは元帥、相部屋の先輩は19歳だけど軍曹。僕は初年兵だから二等兵のボーヤの言うことも聞く」「6年アイドルをやった後に一から修業した歌手はいないかも……想像を絶するものがありました。地獄の日々といったら大げさですけど」と語っていた。その後は飲食店で生計を立てたり、お金に困る時代が続いたが、歌手活動を続けた。コロナ前は、昭和ブームにのって同年代の仲間と同窓会コンサートで全国を回る仕事が入るようになった。
一度は消えた昭和のアイドルが、今もどこかで歌い続けている。