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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

いまだファン目線ゆえ スピードワゴン小沢は誰より幸せそうに幸福感を与えられる

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 自身がMCを務める「月曜 The NIGHT」(ABEMA)では、各賞レースの直後にファイナリストを集め、熱く振り返ることが恒例だ。若手芸人に関する豊富な知識と愛情を買われてか、「ytv漫才新人賞決定戦」(読売テレビ)や「ABCお笑いグランプリ」(朝日放送)といった若手の登竜門タイトルの審査員も務めている。その際も「審査員っていうとホントに申し訳なくて。いつもこういうとこ来るときは、僕は目撃者として来てるんですね。目撃者でいる以上、何かしら事件は起きてほしい」(朝日放送「ABCお笑いグランプリ」21年7月11日)と小沢節を効かせている。

 そんな中で小沢は「解説者になっちゃったら終わり」だと考え、「いちプレーヤーの目線というか、ファン目線」で、「つまり若手の頃、舞台の袖でほかのコンビのネタを見て、『すげぇ面白いネタやるじゃん』『今日のネタヤバくない?』みたいに言ってた、あのままでいたい」(「ホットペッパーグルメ・メシ通」20年12月20日)と語るのだ。

 そして小沢は彼が愛する後輩たちとは「理想は友達になりたい」(同前)と言う。「いい友達を持つと、その友達にとって恥ずかしくない存在でいようとするから頑張れる」(同前)と。だからこそ小沢は「若いやつらがやってるところにいってもやれるような人になりたい」(同前)とライブに出続けている。

 いまだにファン目線。それゆえ、彼は誰よりも幸せそうで、見ている人にも幸福感を与えているのだ。

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