著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

「シッコウ!!」で脇役に回った“シン・織田裕二”に期待 お手本は石黒賢、北大路欣也、要潤

公開日: 更新日:

 織田裕二にはコートがよく似合う。「東京ラブストーリー」のカンチは白いステンカラーコート、「踊る大捜査線」の青島刑事はカーキ色のモッズコート。どちらも今風な言い方をすれば「織田売れ」し、街中に織田もどきの若者があふれたものだ。「外交官 黒田康作」の黒いトレンチコートも印象的だった。

 そして4日スタートの「シッコウ!!~犬と私と執行官~」(テレビ朝日系)でも織田はコート姿だった。オフィシャルの人物紹介によると「いつも同じ緑のコート、革のカバンを持っていて、身なりはあまり気にしない」とある。この暑い時季に厚めのコートという、なんとも季節外れないでたちだが、それも過去のヒットドラマを意識しての設定かもしれない。

 ドラマは始まる前から話題になっていた。理由は織田が主役ではなく脇役扱いだから。主役は伊藤沙莉で織田は伊藤の上司の執行官という役どころ。若い頃から主役一筋、脇に回るのは30年ぶりというから話題にもなるというものだ。

 第1話を見たが、「執行官」の仕事がよくわかり、興味深く見ることができた。あまり馴染みのない執行官にスポットを当てたのがいい。裁判所の決定が実現されない場合、強制的に執行する仕事ということで、第1話は家賃滞納で退去命令が出ているにもかかわらず出て行かない夫婦のエピソードだった。

 主人公の伊藤、そして織田の他、執行官室には事務員役の中島健人の他、室長の勝村政信、渡辺いっけい、菅原大吉とおじさん3人衆もいい感じ。令和の「スリーアミーゴス」になるかも。「相棒」や「科捜研の女」「特捜9」などテレ朝はロングランの連ドラをヒットさせてきたが、そこに連なる予感がする。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」