元「L⇔R」ギタリスト黒沢秀樹さん 兄・健一さんの死から7年…心に穴も「モヤモヤを抱えたまま生きていくしか…」
黒沢秀樹さん(元「L⇔R」のギタリスト/53歳)
1995年、「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」がミリオンセラーを記録した3人組バンド「L⇔R」。ボーカル黒沢健一さんが2016年、48歳の若さで脳腫瘍で亡くなったニュースは衝撃だった。健一さんの実弟で、「L⇔R」でギターを担当していた秀樹さん、今どうしているのか。
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「22年12月までで、ライブ活動はいったんお休みしています」
JR渋谷駅そばの喫茶店で会った秀樹さん、まずはこう言った。
「それまでの10年は、ソロ活動と裏方を半々ぐらいでしていました。ソロ活動としては東名阪でツアーやって、8月のバースデーやクリスマスにもライブをやって。17年に結婚し、18年に長男が生まれてからは、裏方としてプロデュース業にも力を注いでいました。ハードワーク続きで、帰宅は毎日午前2時とかでした」
それを一変させたのが、20年に世界中で広まったコロナだった。
「僕らのやっている音楽などエンタメは不要不急といわれ、業界の動きが止まってしまいました。ただ、外出できない期間、子どもと向き合うことができました。育児って、自分の時間が持てず大変ですが、“初めて”にたくさん立ち会えたり、本当に面白い。それで、子育てや発達心理学の本を買って読むうち、幼少期が人生の土台になると知り、子どもと向き合う時間をきっちり取りたい、と思ったんです。幸い、時間が自由になる職業なので」