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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

漫談が天職 トガり続ける街裏ぴんくのウケるもスベるも自己責任の心地良さ

公開日: 更新日:

「『こんなに自由でいいんだ、ネタって!』って。『こんなにトガってていいんだ』と勇気をもらって」
街裏ぴんく日本テレビ系「ダウンタウンDX」4月18日放送)

 ◇  ◇  ◇

 いわゆる「ウソ漫談」(本人は「ファンタジー漫談」などと呼んでいる)を武器に、今年の「R-1グランプリ」(フジテレビ系)で優勝した街裏ぴんく(39)。彼はもともと、同級生とコンビを組んで活動していたが、解散してピン芸人になった。

 ちょうどその頃、関西の深夜番組でケンドーコバヤシが「人のプーさん」と題して舞台上で座り込み、最前列の女性のスカートの中をのぞいているという過激なネタをやっているのを見て、衝撃を受けた。その時、思ったことを回想して語った言葉を今週は取り上げたい。

 続けてぴんくは「そこからトガりにトガってやりたいことをやり続けようとして、『R-1』取るまで20年かかってるんで、あなたのせいです!」とケンコバを訴えた。

 ぴんくはピン芸人になってすぐに「ウソ漫談」にたどり着いたわけではなかった。最初はフリップネタ。といっても、もちろん普通のフリップネタではない。フリップを思いっきり投げて、キレまくるような芸風ですぐにウケ始めた。だが、絵が描けないため、限界を感じ、ぼやき漫談に変えた。これも好評で「俺のお笑いは間違ってなかったんや」(サイゾー「日刊サイゾー」2023年6月22日)と感じていた。

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