著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

テレビ朝日の視聴率上位独占から見えるもの 他局が切り捨てた中高年層の受け皿に

公開日: 更新日:

 今どき、テレビをありがたく見ているのは中高年ぐらいなどとよく言われるが、NHKを含め他局はとっくにテレビ離れした若い世代をもう一度テレビの前に呼び戻そうと悪あがきしているかに見える。

 その結果、中高年が見る番組はおざなりで、若者をターゲットにした番組を量産し、それが裏目に出てことごとく外している。

 唯一の例外がテレ朝だ。他局が切り捨てた中高年層の受け皿として機能している。テレビの世帯視聴率を見ると軒並みテレ朝の番組で、先週などは1位「劇場版公開記念!ドクターX特別編」、4位「ザワつく!金曜日」、8位から15位までも占める。もっとも、テレ朝がアップしたのではなく、テレ朝の番組はダウンしているし、他局がそれ以上に悲惨なのが実態なのだが。

 ただ、個人視聴率やTVerの再生回数など番組の評価指標も増えたが、テレ朝の番組が一定層に支持されているのは間違いない。

 なんといってもテレ朝にはテレビの女神、守護神、化身の黒柳徹子がいる。「プラチナファミリー」も、先月の「徹子の部屋 祝!大谷翔平世界一 徹子さんに教えたい大谷のすごいところSP」もやった。徹子さまさま。

 徹子を人質に中高年向けの番組で視聴率を安定させ、合間にお試しで若者向けをやる。

 少なくとも他局のように魚のいないところに糸を垂らしていない。大門未知子流に「テレ朝は失敗しないので」か。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希はカネにも執着か…チーム力は度外視、4球団との面談で見えてきた"共通項”

  2. 2

    佐々木朗希はロッテの「足枷」だった…いなくなってFA石川柊太の入団がもたらす“これだけのメリット”

  3. 3

    大阪万博チケットさっぱり売れず…1100万枚完売しないと赤字に、損益分岐点1840万枚なのに販売済み約744万枚

  4. 4

    朝ドラ「ちゅらさん」で祥子ちゃん役 山口あゆみさんはドラマの設定と同じミュージシャンと結婚、二児の母として毎日充実

  5. 5

    阪神・青柳晃洋「ポスティングの値段」と「買う球団」…メジャースカウトがシビアに評価

  1. 6

    中居正広が地上波テレビから消える?「女性トラブルで“示談金”9000万円」報道の深刻度

  2. 7

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 8

    高校駅伝ケニア人留学生の年齢詐称疑惑 実情と打開策は?

  4. 9

    国民民主党・玉木雄一郎氏が役職停止処分中なのに露出増で賛否…週末はテレビ番組をハシゴ

  5. 10

    二宮和也「ブス発言」と中居正広「指差し高笑い」の“イジリ”のダサさ…中高年になっても若い時のまま