プチ鹿島さんはなぜ「選挙を追いかける」のか? 2人の自民政治家への直撃エピソードを語る

公開日: 更新日:

プチ鹿島さん(コラムニスト・芸人/54歳)

 時事ネタ芸人のプチ鹿島さんは政治家をネタに新刊「お笑い公文書」シリーズが人気。秘蔵写真は昨年の総選挙中のスナップ。2人の政治家とのやりとりと選挙を追う魅力を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

 ──そもそも、選挙演説を追いかけるようになった理由は?

 最初は「新聞読み比べ」を堅くないポップな切り口でやってほしいと文春オンラインからお話をいただき、それから政治家について書くようになりました。全国の選挙演説を回るようになり、2年前には選挙を回ったドキュメンタリー映画も製作。ともに監督、主演したのが、選挙演説の取材を一緒に回ってスナップにも写っているラッパーのダースレイダーさんです。

 ──まず萩生田さんとの写真について聞かせてください。

 去年の衆院選で、場所は萩生田さんの地元の八王子駅前です。裏金問題の中心人物でしたし、自民の公認から外された絶体絶命のピンチにどう振る舞うのか見たかったので、真っ先に行きました。

 第一声を待っていたら通りすがりのおじさんから「これ、何の集まり?」と聞かれ、「萩生田さんの演説です」と答えたら「いや、僕は自民党を応援してきたけど、今回だけはケジメつけなきゃダメだよ。ヤだヤだ」と通り過ぎてしまった。すごく印象的でしたね。かと思うと、始まる前から待っている熱烈な支援者もいました。

 その日は萩生田さんを追いかけて3つの場所で聞いたのですが、演説では地元を売りにしていましたね。対抗馬の有田芳生さんが八王子出身ではないからでしょう。

「僕を批判するためだけに八王子を選んだ人を当選させていいのか」と、有田さんを逆批判したり。「この故郷を渡すわけにはいかない」と言い、演説のクライマックスは「私は八王子の土になる」でした。

 選挙活動を一緒に見ていた鈴木エイトさんが和歌山で二階さんの三男の伸康さんの演説を見た時に「和歌山の土になります」と言っていたと聞きました。だから、去年の選挙は偶然の「土ブーム」。思い出すと竹下登さんが昔「私は島根の土になります」と言っていましたから、もしかすると自民内では「土」が語り継がれてきたのか(笑)。

 萩生田さんには演説後に突撃質問をしたんです。面識もないのに呼び止めて裏金問題を質問するのは難しい。だから、八王子のことを歌ったCDが役所で売られていたので買い、ダースさんが「地元のCDを差し出されたら、むげにはできないんじゃないか」と提案。萩生田さんにダースさんが「このCDにサインください」と差し出すと「え?」となったけど、サインしてくれた。

 すかさず僕が「裏金問題の説明はちゃんとされていると思いますか」と質問。

「一人一人に届いていないかもしれませんが、いろんな機会に説明していきます」と人だかりが多い中でコメントしてくれました。

 選挙演説では終了後に質問したら答えてくれるので、読者のみなさんにもオススメです。中には質問を無視してさっさといなくなる候補者もいますが、僕はそんな人は選挙のスタートラインにも立てないんだなと思います。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  3. 3

    水谷豊に“忖度”?NHK『BE:FIRST』特集放送に批判…民放も事務所も三山凌輝を“処分”できない事情

  4. 4

    永野芽郁「鋼のメンタル」も文春砲第2弾でついに崩壊か?田中圭との“口裏合わせ”疑惑も浮上…CMスポンサーどう動く

  5. 5

    永野芽郁「かくかくしかじか」"強行突破"で慌しい動き…フジCM中止も《東村アキコ役は適役》との声が

  1. 6

    河合優実「あんぱん」でも“主役食い”!《リアル北島マヤ》《令和の山口百恵》が朝ドラヒロインになる日

  2. 7

    低迷する「べらぼう」は大河歴代ワースト圏内…日曜劇場「キャスター」失速でも数字が伸びないワケ

  3. 8

    頭が痛いのは水谷豊だけじゃない…三山凌輝スキャンダルで間宮祥太朗「イグナイト」“爆死”へ加速危機

  4. 9

    TBSのGP帯連ドラ「キャスター」永野芽郁と「イグナイト」三山凌輝に“同時スキャンダル”の余波

  5. 10

    キンプリが「ディズニー公認の王子様」に大抜擢…分裂後も好調の理由は“完璧なシロ”だから 

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希「負傷者リスト入り」待ったなし…中5日登板やはり大失敗、投手コーチとの関係も微妙

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  3. 3

    佐々木朗希「中5日登板志願」のウラにマイナー降格への怯え…ごまかし投球はまだまだ続く

  4. 4

    早期・希望退職の募集人員は前年の3倍に急増…人材不足というけれど、余剰人員の肩叩きが始まっている

  5. 5

    河合優実「あんぱん」でも“主役食い”!《リアル北島マヤ》《令和の山口百恵》が朝ドラヒロインになる日

  1. 6

    巨人秋広↔ソフトBリチャード電撃トレードの舞台裏…“問題児交換”は巨人側から提案か

  2. 7

    TBSのGP帯連ドラ「キャスター」永野芽郁と「イグナイト」三山凌輝に“同時スキャンダル”の余波

  3. 8

    キンプリが「ディズニー公認の王子様」に大抜擢…分裂後も好調の理由は“完璧なシロ”だから 

  4. 9

    永野芽郁&田中圭「終わりなき不倫騒動」で小栗旬社長の限界も露呈…自ら女性スキャンダルの過去

  5. 10

    低迷する「べらぼう」は大河歴代ワースト圏内…日曜劇場「キャスター」失速でも数字が伸びないワケ