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吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<101>家宅捜索令状で知った「覚醒剤」の使用…精力剤も使わないのに?

公開日: 更新日:

 オーバードースといい、死亡する可能性があるという知識は持っていたが、社長が覚醒剤を使用していることなど全くないから、誰かに飲まされたとしか考えられない。となると疑われるのは早貴被告しかいないことは、すぐにピンときた。社長は月に何度も東京・築地の聖路加国際病院に通って目を治療したり精密検査を受けたりして健康には人一倍気を使い、精力剤の類いやバイアグラなども使ったことがなかった。知らない人から何かの薬を勧められても飲まなかっただろう。

「覚醒剤を小分けしているのをパケって言うんですか? それを見なかったかと警察に聞かれました」

 私は彼女が「パケ」という言葉を使ったことに違和感を覚えた。覚醒剤事件の取材もしたことがあるので「パケ」や「金魚」という隠語も知っているが、亡くなったときに社長が見ていたテレビ番組のことを答えられないほど記憶力がないというか、ゴマカしている彼女が、スラスラと「パケ」を口にしたのだ。

 家宅捜索で車庫に置かれていた荷物から注射針が出てきたことも、彼女から聞いて知った。

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