旧ジャニーズ事務所は言語道断!被害者対応と補償問題に誠意なし…被害者たちは強い憤りと嘆き
「厳格な証明を求めない」はずが…
「忘れたくても頭から離れず、眠れない。遅刻や早退が続き、勉強も手につかず、成績も落ちていきました。周りに心配されても、誰にも打ち明けられない。あまりの苦痛に、自殺を思ったのも一度や二度じゃありません」
時が流れても、それは癒えることはなく、どうしようもなくてアルコールに頼るあまり、肝機能障害を発症、仕事にも支障をきたし、退職の二文字にもおびえ続けた。今も定期的に通院し、主治医の診察を受けているが、快方には至っていない。
「このような事は二度とあってはならない」と、意を決して、被害を告白したが、スマイル社からは一言の謝罪すらなかった。戻ってきたのは弁護士からのメールだけ。そこにはこう記されていた。
《ご申告内容について、SMILE-UP.社が有する関係資料等と突き合わせながら可能な限りの検証を行いましたが、同社の業務に関連して故ジャニー喜多川による性加害を受けた事実を確認することができませんでした》
その短い文面の最後はこうだ。
《電話でのお問い合わせは受け付けておりませんので、ご留意ください》
「当事者の会」元代表で作家の平本淳也氏はこう言っている。
「追い込まれて、追い込まれて、行き場所がなくなって、こうまでしないと、話も聞いてくれない。さらに『対象外』とされて、その説明もない。憤り以外、何があるのか」
堀田氏はスマイル社に再調査を求めるとともに、日弁連に人権救済の申し立てを行っているが、問題解決にはほど遠い。
「いまこの瞬間も人権侵害が行われている。とても総括できるような現状にはない」と、当事者の会副代表の石丸志門氏は言った。
会見に同席した「ヒューマンライツ・ナウ」副理事長の伊藤和子弁護士は「厳格な証明を求めないと公に発言したのは、どこへ行ったのか」と述べたがそれも当然。旧ジャニーズの不誠実極まりない被害者対応は言語道断である。