歯茎に優しく、歯周病予防 歯ブラシより「指磨き」のススメ
「年を重ねていくと、歯周病などで歯茎が腫れている人が少なくありません。そういう人の多くは歯が前後に倒れるなど歯並びがガタガタになっています。その状態で歯ブラシで磨くと、歯のくぼみにキチンと毛先が当たらず、磨き残しができやすいのです。それなら、指で歯の表面や歯と歯茎の間を感じながら丁寧に磨ける歯磨きティッシュや、指磨きを使う方が効果があります」(木村院長)
磨けている歯や歯肉は指で触れると表面がキュッキュッと音がする。指磨きならそれを磨きながら実感できる。
平成23年の厚生労働省歯科疾患実態調査によると、50代以上で歯周病にかかる人の割合は80%以上。指で歯と歯茎をマッサージするように磨くことは歯槽膿漏、歯肉炎の予防にもつながる。
「指磨きがいいのは中高年だけではありません。歯磨きを始めたばかりの子供たちにとってもいい訓練になります。子供たちは歯磨きを見よう見真似で行いますが、歯を磨くという実感が乏しく、正しく磨くことを覚えるのは難しい。しかし、母親が歯磨きティッシュや自分の指で子供の歯を指磨きしながら教えてあげると、歯を磨く感覚を学べます」(都内の別の歯科医師)