今さら聞けない 「睡眠時無呼吸症候群」知っておきたいこと
ただし、分かりにくいとはいえ、やはり、いびき、呼吸停止、日中の眠気がチェックのカギになることは確かだ。もしかしてと思ったら、専門医のもとで検査を受けた方がいい。
■肥満の病気?
そうとは限らない。やせているのに睡眠時無呼吸という人は多い。
「上気道が閉塞することで起こる病気なので、扁桃(へんとう)の肥大、アデノイド、舌が大きい、鼻が曲がっているという人は肥満でなくても発症します。さらに日本人を含むアジア人はあごが小さく、気道がふさがれやすいので、やせの睡眠時無呼吸症候群が珍しくないのです」
■放置すると?
「今回のように、交通事故のリスクが非常に高くなる。ある実験では、飲酒で酩酊(めいてい)状態の人より重症の睡眠時無呼吸症候群の人の方が、車のハンドル操作ミスが多かったそうです。高血圧、心臓病、糖尿病、脳卒中などの生活習慣病を合併しやすいのも問題点。重症患者の4割が、これらの合併症で9年後に亡くなっているという報告もあります」