痛くも痒くもないのに気になる 「危ないしこり」の見定め方
しこりが徐々に大きくなり、周囲の神経や骨が圧迫されることで痛みを感じて受診する人もいるが、痛みや運動障害などの原因になることはまれ。大半は「良性」で、命にかかわらないものがほとんどだが、中には「悪性」の場合もあるから甘く見てはいけない。
「しこりの種類は、良性を含めると140種類以上もあり、そのうち悪性は35種類ほど存在します。悪性のしこりは『軟部肉腫』または『サルコーマ』と呼ばれ、希少がんに含まれています。発生は年間1500人程度と多くはありませんが、しこりを発見したら良性か悪性かの判別はしておくべきです」(森岡医師)
■急激に大きくなったら悪性の可能性も
しこりを見つけたら、まず短期間で大きくなっていないかどうかをチェックする。1カ月前に1センチだったしこりが今は3センチになっているなど、急激な増大傾向が見られる場合は悪性の可能性がある。子供の頃からしこりがあり、大きさにあまり変化がなければほぼ心配ない。
「しこりの硬さや痛みの有無では、悪性かどうか判別することは難しい。急に大きくなったり、すでに大きさが5センチを超えていたら悪性の疑いがあるので、すぐに整形外科で相談してください」(森岡医師)