酒飲みより危ない? 下戸の心筋梗塞「予防マニュアル」
酒が苦手な人は「なぜ?」と首をかしげているだろう。米スタンフォード大の研究で、酒に弱い人の方が強い人より心筋梗塞が重症化しやすいことが分かったのだ。
酒の強さは、悪酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する酵素の強さによる。今回、その酵素は、心筋梗塞を起こしたときに生じる活性酸素の解毒にも関わっていることが判明。酒に弱い人は活性酸素の解毒力も弱く、心筋梗塞が重症化しやすいという。
難しいメカニズムはさておき、心筋梗塞は起こさないに越したことがないし、仮に起こしたら軽症で済ませたい。下戸ならではの対策がある。
「下戸で心筋梗塞を起こす人は、甘いものと炭水化物、脂肪分を好むことが多い。糖分、炭水化物、脂質を過剰に摂取しても、飲酒と同様に中性脂肪値が急上昇します。それで、ほかの数値が正常でも、心筋梗塞を起こすことがあることが分かってきました。ですから、下戸の方は、中性脂肪値の上昇を抑える食物繊維を豊富に含む緑黄色野菜や根菜、海藻をたっぷり取ってから、メーン料理や米を食べること。おやつのダラダラ食いは、中性脂肪値の上昇に直結します。おやつは、一口です」(東京都健康長寿医療センター・桑島巌顧問=高血圧外来)