患者数はこの10年でピーク…性感染症「梅毒」の正しい知識
★特にこの数年で、性行為がアクティブになる(それによって梅毒が増える)ような事象があったのか。
★ペニシリンでは効かない“新型梅毒”が現れたのか。
「過去にも増えたり減ったりしている時期がありましたが、それがなぜなのか、昨年の感染者数が過去10年で最高になったのはなぜなのか、はっきりとは分かっていません。性行為に関する話はセンシティブな問題なので、そこまで調査ができていないのです。ただし、ペニシリンでは効かない梅毒は現れていませんし、梅毒は何度再感染・発症しても、ペニシリンで治ります」
■女性にも感染広まる
梅毒の感染者数は2014年10月時点で、約8割が男性。そのうち、男性と性交する男性が45%を占めている。欧米でも男性の同性間の性交による感染が圧倒的多数だ。
ただし、日本に特徴的な傾向がある。それはまず、「女性にも感染が広がっていること」。昨年と比較すると男性の増加数は1.3倍だが、女性は1.5倍だった。次に、「男性の異性間の感染も増えていること」も特徴的で、昨年と比較して1.4倍になっている。