お腹が冷えただけにあらず…冬の「危ない下痢」見極める
感染力が強く、抵抗力が弱い高齢者や子供は重症化してしまうケースもあるが、健康な成人なら1週間もしないうちに治ることがほとんどだ。
ただし、下痢にはウイルス性以外にもたくさんの種類がある。早めにしっかり対処しないと危険な下痢もあるから注意したい。
まず、気を付けるべきなのが細菌性の下痢だ。ウイルスではなく、カンピロバクター、サルモネラ菌、O-157やO-111などの病原性大腸菌、腸炎ビブリオといった細菌に感染して食中毒を起こし、下痢症状が表れる。
「細菌性の食中毒というと、夏に起こるものだと考えがちですが、冬場に感染する患者さんも少なくありません。冬だから問題ないだろうと常温のまま保存していた食品を口にしたり、加熱不足の肉を食べて感染するケースが多いのです」
■便の培養検査も受けるべき
同じ下痢でも、「血便」「発熱」「強い腹痛」がある場合は、細菌性が疑われる。早めに消化器専門医を受診し、「最近、何を食べたか」を告げて、便の培養検査まで受けておいた方がいい。