助かった患者に共通点 大動脈瘤で死なない3つのポイント
「患者さんの多くは、別の検査時に偶発的に大動脈瘤が見つかっています。声がかすれるなど“いつもと違う症状”があれば病院で原因を調べることはもちろん大切です。しかし、他の疾患のリスクも高くなる50歳以降に大動脈瘤破裂が増えることを考えると、健康診断や人間ドックなどの検査を定期的に受けることが、結果的に大動脈瘤の早期発見につながりやすい」
最適の検査はCTだ。大動脈瘤がある人は、血圧や悪玉コレステロール値が高い人が多い。どちらも高い人は、より注意が求められる。
【発見されたら?】
大動脈の直径は胸部で約3センチ、腹部で2センチ。
「2倍以上の大きさになると破裂のリスクが高いので手術の対象です。それより小さければ経過観察になります。血圧が上昇すると大動脈瘤が大きくなるので、血圧を120以下に下げながら見ていきます」
残念ながら大動脈瘤を縮小させる薬はない。
【治療で重要なポイント】
大動脈瘤の治療には、血管にカテーテル(細い管)を挿入して人工血管を患部に装着する「ステントグラフト内挿術」と、外科手術で人工血管を縫いつけて埋め込む「人工血管置換術」がある。