昨年保険適用 大動脈弁狭窄症の新治療法「TAVI」とは?

公開日: 更新日:

 大動脈弁狭窄(きようさく)症は、心臓の大動脈の出口にある弁の開きが悪くなり、血液の流れが妨げられる病気だ。年々増加しているこの病気の新しい治療法「経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI=タビ)」が、昨年10月に保険適用になった。日本人で唯一、TAVIの世界共通の指導医資格を持つ慶応義塾大学医学部循環器内科・心臓カテーテル室の林田健太郎医師に話を聞いた。

 TAVIが画期的なのは、「これまで打つ手がなく、死を待つしかなかった患者の治療ができるようになった」という点だ。
 大動脈弁狭窄症は、息切れや動悸(どうき)、疲れやすさから始まり、やがて胸痛や失神が生じ、激しい息苦しさの心不全を起こすようになる。

「最初は気付きにくく、胸痛や失神が出てきて初めて診断される患者さんが多い。こういった症状が出てきたら生存率は急激に下がり、2年以内に50%の人が亡くなるというデータがあります」

 死へ向かうのを食い止める従来の治療法が、大動脈弁置換術だ。心臓にメスを入れ、硬くなった大動脈弁を切り取り、代わりに人工の弁を縫い付ける。三十数年の歴史がある完成された治療法だが大きな問題点がある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末