新抗がん剤が契機 進行・再発胃がんの治療戦略に変化あり

公開日: 更新日:

「これまでは、HER2が過剰に発現しているHER2陽性と、そうでないHER2陰性では、治療が異なりました」

 HER2陽性は、1次治療で分子標的薬「トラスツズマブ」と従来の抗がん剤を使う。HER2陰性は、従来の抗がん剤だけでいく。

 そして1次治療がうまくいかなければ、2次治療としてHER2陽性、陰性ともに、従来の抗がん剤が単独で投与される。具体的には、ドセタキセル、イリノテカン、パクリタキセルという抗がん剤のどれかだ。

「しかし今回のガイドラインでは、2次治療として推奨されていた『抗がん剤単独』ではなく、『抗がん剤+分子標的薬』がまず推奨されることになりました」

■ファーストチョイス薬で効果なしの患者もがんが半分に

 2015年6月、分子標的薬「ラムシルマブ」が、前出の「トラスツズマブ」に続いて承認されたことがきっかけだった。胃がんでは初めての「血管新生阻害剤」で、血管新生で重要な働きをする血管内皮細胞増殖因子が受容体と結合するのを阻害し、がん細胞に栄養を行き届かなくし、がん増殖を抑制する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」