寿命が縮む高齢者の「腰曲がり」 日常予防と手術治療法

公開日: 更新日:

■早い段階で適切な治療を

 腰曲がりがひどくなり、日常生活に支障が出てくれば、手術治療が検討される。

「大きく曲がった背骨を正常なカーブに矯正し、チタン製のねじやロッドを用いて固定する手術、変形矯正固定術です」

 この手術は、患者の椎間板の硬さ、曲がりのパターン、程度などによって、「Aさんはこの部分の椎間板を取り去り、ケージで大きく開き、骨のこことここをウエッジに切り取り、向きを大きく変えて……」といったようにアプローチの仕方を変えなくてはならない。高難度の大手術のため、医師の経験値が大きく関係する。口コミをチェックするなどして実績のある医師を選ぶべきだ。

「疾患が進行し、極端な腰曲がりになってしまうと、腰のカーブは非常に硬くなります。骨粗しょう症も加わると、矯正が難しくなる。原因に対する適切な治療を早い段階から受けていることも重要です」

 手術後、変形が再発することがあるので、定期的な診察が必要だ。


 写真は80代の女性。椎間板ヘルニアの内視鏡手術を受けたが、症状が取れず、別の病院で変形矯正固定術を受けた。しかし軽快せず、1年後には「変性後側弯症」が急速に進行。腰、背中の強い痛み、両下肢の針で刺されるような痛みとしびれで寝られず、どこかへつかまらないと立っていられなくなり、三楽病院を受診した。

 高齢のため、第12胸椎と第4腰椎の2カ所で骨をウエッジに切り取り矯正する手術を2回に分けて受けた。術後、痛みは取れ、良い姿勢となった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由