千葉県で集団感染発生 「はしか」からどう身を守る?

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「以前は“はしか(麻疹)、おたふくかぜ(ムンプス)、三日はしか(風疹)”は1度かかれば二度とかからない(終生免疫)と言われ、ワクチン接種も同様の免疫があると思われていました。ところが、感染を防ぐだけの抗体が得られるのは、ときどき流行して本物のウイルスと接触し続けたときだけです。そうでないと、免疫はどんどん低下していくのです」

 これは複数の国内外の研究で明らかになっており、孤島であるグリーンランドで麻疹ワクチンを接種した人の追跡調査をしたところ、5年後に95%だった抗体陽性者が16年後には43%まで減ったとのデータが報告されている。

「2006年から麻疹ワクチンの2回接種は公費が可能になりました。しかし、それ以前の人は接種していても1回です。1回しか接種していない人は、その後、免疫が下がって発症する人もいます。中にはMMR(麻疹・風疹・おたふくかぜの3種混合)ワクチンによるとみられる事故が続き、任意接種が中止になった影響から、麻疹ワクチンを打っていない人もいらっしゃいます。また、MR(麻疹・風疹)ワクチンを1歳時に打っていても、6歳時に打たない人もいる。最近、高校生や大学生、成人以降の人に麻疹が多いのはこうした理由です。麻疹を子供の病気と思ってはいけません」

 ちなみに、麻疹が疑われた場合は、病院に行く前に必ず電話をすること。病院にいる妊婦や幼児の命を危険にさらさないよう、注意することも大切だ。

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