正しい歯磨きと唾液がポイント 正月明けの「口腔ケア術」
この状態を改善するには規則正しい生活に戻して、歯磨きなど口腔ケアをしっかりすることなのだが、そもそも正しい口腔ケアを知らない中高年も多いという。
「夜寝る前に洗口液などで口腔内を殺菌し、朝起きたら水で軽くうがいをしましょう。寝ている間に口腔内に繁殖する細菌を減らすためです。歯磨きは毎食後するのは当然ですが、できたら電動歯ブラシを使いましょう。『磨き過ぎになるので電動歯ブラシは良くない』という意見もありますが、手で磨くとどうしても磨き残しが出ます。その方が問題です。ただし、研磨剤入りの歯磨き粉を使ってはいけません」
コーヒー好きは歯の表面にコーヒーが沈着している。その場合は研磨剤入りの歯磨き粉を使って手で磨くといい。フッ素入りの歯磨き粉を使う人は、歯磨き後のゆすぎは少なめの水で1回だけにとどめる。せっかく歯の表面についたフッ素を洗い流さないためだ。
「最悪なのは急性歯肉炎や知覚過敏をキッカケに歯磨きに及び腰になり、歯をどんどんダメにすること。歯が悪いと糖尿病や心疾患にもなりやすい。ある意味、歯は健康の基本です。何もしていないのに痛みが出たり、歯茎から出血している場合は、すぐに歯科医院を受診すべきですが、そうでなければしっかり歯磨きをすることです。急性の歯肉炎や知覚過敏の多くは2~3日で元に戻ります」
ちなみに唾液を増やすためには、「よく噛んで食べる」「舌を意識的に動かす」「ポリフェノールの一種である『ケルセチン』が多く含まれるタマネギを意識的に取る」「耳からあごにかけての唾液腺をマッサージする」といいという。