大腸がん、食道がん…抗菌剤の3剤併用療法で予防できるか

公開日: 更新日:

 このような状態になると、人はアポトーシスというシステムを発動させて細胞を「自爆」させ、身を守ろうとする。その結果、胃の細胞が“間引き”されて胃酸の量が減り、結果的に胃の粘膜が萎縮してがんになりやすい状態になるという。

「ピロリ菌に感染した人が全員胃がんを発症するわけではありませんが、お酒やたばこなどの生活習慣や遺伝などの要素が加わると胃がんリスクが高まるといわれています」(前出の専門医)

歯周病菌は消化器がんのピロリ菌に相当?

 近年は一部の大腸がんと腸内にすむ細菌の塊(叢)との関わりが報告されている。とくに注目されているのがフソバクテリウムだ。大腸がんの病巣内で繁殖し、発症への関与が指摘されている。

「この細菌は主に上部消化管や口腔内に生息し、歯周病の原因菌であることが知られています。大腸がんにとりつくとTリンパ球の浸潤を抑制して免疫を低下させ、がんが進行する状態をつくるとされています。私たちが食道がんについて調べたところ、より悪性度の高い食道がんに多く生息し、増悪などに関与していることがわかったのです」(馬場教授)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで