夏のうっとうしさを左右する「3つの発汗」と不感蒸泄
つまり、不感蒸泄と3つの発汗のいずれかが重なると、汗の量がより増える。毎年のように室内のイベント会場で熱中症が相次ぐのは、行列に並んで温熱性発汗が増えた状態で、混雑による湿度の影響が重なる。汗が乾かず、上昇した体温が下がらないことがストレスになって……。不感蒸泄と2つの発汗が重なっているのだ。
スパイス料理を楽しむなら、せめて夜にするのが無難だろう。
■汗の量を減らすワザ
夏の初め汗をよくかいても、7月後半になると少しずつ発汗量は落ち着く。日を追うごとに体が暑さに慣れてくるためだ。この仕組みを暑熱順化という。これを先取りして今のうちから生活に取り入れておけば、夏のピーク時を適度な汗でサラリと乗り切れる。
では、どうするか。内勤の人なら、ウオーキングなどで体温を上げるようにする。軽く汗ばむ程度で十分だ。
「内勤の方は長年の生活習慣で汗が出にくい。そういう方が会社のレクリエーションなどでバーベキューに参加したりすると、その体質が災いして熱中症になりやすい。適度な汗を出せるようにするための暑熱順化、軽い運動が大切です」(東京都健康長寿医療センター顧問・桑島巌氏)