著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

高卒未満は50%が発症 「高学歴」ほど心臓病になりにくい

公開日: 更新日:

 日本は公的な保険制度が整っており、国民が医療を受けやすい状況にあるといえます。こうした環境にいるとあまり意識されませんが、世界的に見ると、教育格差や経済格差が健康面にもたらす影響は決して小さくありません。

 過去の研究では、教育の質が向上することで、より健康的な行動に結び付けることができる可能性が示されています。

「学歴」と「心臓病発症の生涯リスク」について検討した研究論文が、米国医師会の内科専門誌の2017年6月12日付に掲載されました。

 この研究は米国在住の45~65歳で、研究開始時に心臓病の発症がない13万948人が対象となりました。学歴は、「中学校卒業程度」「高校中退」「高校卒業程度」「専門学校」「大学進学(卒業の有無にかかわらず)」「大学院」の6つのレベルに分類されています。

 研究の結果、学歴が低いと将来的に発症する心臓病の確率が高くなることが示されました。85歳までに起こり得る心臓病発症の確率は、男性では、中学校卒業で59.0%、高校中退で52.5%、高校卒業で50.9%、専門学校で47.2%、大学進学で46.4%、大学院で42.2%でした。また女性では、中学校卒業で50.8%、高校中退で49.3%、高校卒業で36.3%、専門学校で32.2%、大学進学で32.8%、大学院で28.0%でした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット