著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【降圧剤】処方量トップの石川県は1人年間1000錠以上

公開日: 更新日:

 処方量がもっとも少ない鹿児島県は、1人当たり444錠にとどまっていました。石川県の患者は、鹿児島県の患者の実に2・3倍も、降圧剤を多く飲んでいる計算になります。九州の各県は、いずれも降圧剤の処方が少なめです。ちなみに東京都は601錠で、全国平均(605錠)とほぼ等しくなっています。

 種類の違いで見ると、石川県ではARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤)系の薬が多く使われているうえに、カルシウム拮抗剤(Ca拮抗剤)の処方量も多めです。しかし鹿児島をはじめ処方量の少ない県では、Ca拮抗剤はあまり多く使われていません。ARBとCa拮抗剤を併用すると降圧作用が強まることが知られています。ただ、石川県の患者が他県の患者と比べて「とくに血圧が下がりにくい」ということはないでしょう。

 むしろ、生活習慣の改善に力を入れるか、クスリで強制的に下げるか、といった高血圧治療に対する医師の考え方の違いが反映されているのかもしれません。

【連載】全国の医師が処方した薬 ベスト10

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで