【糖尿病治療薬】年間売り上げ3600億円の巨大市場
糖尿病治療薬の上位100位までの総売上高は3561億円。降圧剤には及ばないものの、巨大な市場を形成しています。
トップはジャヌビア錠50ミリグラム。処方量では3位ですが、単価が高い(149.3円/錠)ので、売り上げ(年間605億円)ではトップに立っています。
インスリンの分泌を促進し、グルカゴンの働きを抑えるクスリです。インスリンは血糖値を下げるホルモンですが、グルカゴンは逆に血糖値を上げるホルモンです。ともに膵臓で作られ、血糖値に対するブレーキとアクセルの役割を担っています。ジャヌビア錠はブレーキを強く踏むと同時に、アクセルを弱める働きをするため、血糖値を効率よく下げることができるのです。
MSD社は聞きなれない社名ですが、「メルク」と聞けばピンとくる人もいるでしょう。世界の5本の指に入る米国の製薬会社で、昨年度の売り上げは日本円にして約4兆5000億円。その日本法人がMSD社です。10位もMSD社の製品ですから、メルク社は日本人の糖尿病だけで、年間700億円以上も稼いでいるわけです。