3割が残薬あり 糖尿病治療薬「飲み忘れ」が寿命を縮める

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「ところが、治療強化なしの群では、調査スタート時では治療強化群よりも平均ヘモグロビンA1cが低いにもかかわらず、長期的に見ると徐々に上昇していきました」

 血糖コントロールの改善の指標になるのは、ヘモグロビンA1cだ。これが1%低下することのメリットは非常に大きい。

糖尿病関連死は21%低下、下肢切断または末梢血管疾患の死亡は43%低下するといわれています。糖尿病関連死とは、心筋梗塞脳卒中、腎疾患、高血糖、低血糖といった糖尿病に関連した疾患による死亡のことです」

 従来の治療と、治療強化では、ヘモグロビンA1cのコントロールはほぼ等しいレベルでも、長期的に見ると大血管障害・死亡リスクが従来治療の方が高くなることも明らかになっている。

「アドヒアランスが良ければ治療強化を早期に介入でき、血糖コントロールを良くし、死亡をはじめとするさまざまなリスクが下がるのです」

 薬の飲み忘れは医師に隠してしまいがち。しかし今は、複数剤が1剤になった合剤もあるし、服薬回数が少なくて済む薬もある。自分のライフスタイルに薬が合わなければ替えることも可能。医師や、言いにくければ看護師、薬剤師らにまずは相談を。取り合ってもらえないようなら、医療機関を替える手もある。

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