悪夢の東京五輪 サマータイム導入で急上昇する健康リスク

公開日: 更新日:

「個人差はありますが、人の体内時計は新しい時間に慣れるまで数週間かかるといわれています。生活時間帯を急に1、2時間早めろと言われても、すぐには順応できないので、心身に急激なストレスがかかる。加えて、心配なのは睡眠障害。睡眠時間が短いと肥満につながる恐れもあり、ストレスがかかると心筋梗塞や生活習慣病の発症リスクが高まります。睡眠不足で脳の前頭前野の機能が低下すると、判断力が鈍るので、仕事の効率も落ちます。サマータイムは、健康を害する危険因子を増やす政策に他なりません」

 生体リズムの異常と睡眠障害を研究している本間研一北海道大名誉教授も、サマータイムは「百害あって一利なし」と言う。

「国際学会では、サマータイムを導入している欧米の学者が、先進国の中で同制度を導入していない日本を『賢い』と評価しているほどです。それくらいに評判の悪い制度なのです」(本間教授)

 暑さに加えて、眠気にストレス――。五輪のツケを負わされる国民はたまったもんじゃない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」