歯周病は別名“糖尿病の合併症”知っておきたい怖さと予防法
歯周病は胃がん、関節リウマチ、肝硬変や肝臓がんに発展するNASH(非アルコール性脂肪肝炎)、アルツハイマー病などに関係しているほか、高齢者の命取りになる誤嚥性肺炎にも大きくかかわっている。歯周病菌は誤嚥性肺炎の原因菌ともいわれている。
また、歯周病は妊娠中の女性がかかりやすく、胎児に影響を及ぼすこともわかってきた。
「妊娠中の女性が歯周病にかかりやすいのはホルモンのバランスが崩れて歯肉が腫れやすくなるほかに間食も増え嘔吐反射の高進による歯磨きの減少があり、エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが特定の歯周病菌の増殖を促すからです。またプロゲステロンというホルモンが炎症のもとになる物質を刺激することもその理由です。いずれにせよ妊娠中の女性が歯周病にかかると早産による低体重の子供が生まれたり流産になったりするリスクが高くなるといわれています。そのリスクは高齢出産やお酒などよりもはるかに高いのです」
では、歯周病を予防するにはどうすればいいのか?
「基本は歯磨きですが、中高年は既に歯周ポケットが深く、そこに歯垢や歯石が沈着している場合は、頑固な歯石には歯磨きだけでは対抗できません。定期的に歯科医院に通い、歯垢や歯石を取ってもらうことです」