歌いながら口腔機能アップ「生活総合機能改善機器」とは
「健口クリニック」を開発した同大学医療研究センターの「嚥下機能」の測定では、大きな改善(唾液嚥下機能や咬合力などの上昇)がみられた。これは高齢者に多くみられる誤嚥性肺炎の予防策になるという。
「健口クリニック」を内蔵した「DKエルダーシステム機」は、重さが46キロ、高さ115センチ、幅が55.2センチ。ソフトは他に、東北福祉大学(宮城県仙台市)が歌に合わせたストレッチやステップ運動である「みんなの元気塾」、同じく「東京都健康長寿医療センター」が開発した運動プログラムも入っている。
歌と音楽の力を結集させて、健康を維持しようというカラオケ機器の普及とほぼ同時に「日本音楽健康協会」(東京都品川区)も設立された。前出の林三郎氏はその顧問だ。
「この協会で、『音楽健康指導士』を育成し、老人施設や地方自治体の要請に応じて全国に派遣しております。現在、健康音楽指導士の資格者は2000人を数えるでしょうか。歌や音楽を通して健康を保持し、さらに地域の活性化に結びついたら本望ですね」(林氏)