伊の大衆歌曲「カンツォーネ」でインナーマッスル活性化
歌う際の呼吸法には「胸式」と「腹式」がある。胸式は肺を覆っている肋骨を横に広げて、主に肺の上の方に空気を入れる呼吸法のこと。このとき胸や肩や首の筋肉を使うため、これらの部分が緊張し、喉に力が入りやすい。筋肉を多く使うのでリラックスして歌うことができにくい。
一方、腹式呼吸は、肺の下のみぞおち辺りにある横隔膜を下げることで、肺の下の方に空気が入ってお腹が膨らむ呼吸法。呼吸時に胸や肩の筋肉を使わないので喉を緊張させずに歌うことができる。
この腹式呼吸を駆使して歌い上げるのが、イタリアの大衆歌曲「カンツォーネ」だ。
東京・目黒区内の音楽スタジオで、男性2、3人を含む数人の女性たちが、ピアノ伴奏に合わせて「カンツォーネ」を歌っていた。吸い込まれそうな朗々とした歌声である。指導者は「日本カンツォーネ協会」の戸山英二会長(78)だ。
「カンツォーネを歌う基本発声は、お腹の中から絞り出す。これができないと喉を痛めてしまいカンツォーネは歌い続けられません。私はこの発声を『戸山英二イタリア式若返り音楽療法』と命名しております」