白血球と白血病<2>若い人の病気ではなく60歳以上が7割
では、白血球をがん化させる主な要因にはどのようなものがあるのでしょうか。以下、列記してみましょう。
●喫煙。
●電離放射線(例として、長崎及び広島の原爆被爆)、または化学物質(例、ベンゼン)へ曝露。
●特定の抗がん剤、特にプロカルバジン(細胞障害薬)、ニトロソウレア系(尿素の水素が1個ニトロソ基に置き換わった化合物)などでの治療経験。
●ウイルス感染、HTLV―1:ヒトTリンパ球向性ウイルス1型、成人T細胞白血病ウイルス1型、エプスタイン・バールウイルス(ヘルペスウイルスの一種)に感染。
●染色体の異常、染色体転座といわれる、慢性骨髄増殖性疾患、染色体異常症(例、ファンコニ貧血=難病に指定されている染色体脆弱性を要因にする血液疾患)、ブルーム症候群(免疫不全を特徴にした常染色体劣の遺伝病)など。
さらに毛細血管拡張性運動失調症、ダウン症候群、X連鎖無ガンマグロブリン血症(X染色体の遺伝子の変異に起因する原発性免疫不全症)なども、白血病の原因といわれています。