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東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

白血球と白血病<1>白血球の役割は3つに分かれている

公開日: 更新日:

 個人競泳女子で、11種目の日本記録を持つ池江璃花子さんが昨年2月、「急性リンパ性白血病」と診断され、緊急入院しました。

 10カ月間の入院治療を経て退院し、幸い、全快に向かっていると報じられています。この池江さんのニュースで、「白血病」に多くの関心が集まりました。

 白血病は、白血球から生じる血液のがんですが、まず白血球とは何かについて説明しましょう。

 白血球は骨髄の幹細胞から成長した細胞で、血液1マイクロリットル中、3500~9000個ほどあります。

 では、どのような機能を持っているのでしょうか。体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの有害物質を細胞内に取り込む貪食作用があります。つまり、私たちの体を病気から守ってくれる重要な役割を果たしているのです。

 血液中を流れながら、悪者を排除する警察官のような役割ですが、この白血球には大きく「顆粒球」「リンパ球」、それに「単球」などに分けることができます。寿命が約2~14日という「顆粒球」にはさらに形態によって「好中球」(好中性白血球)、「好酸球」「好塩基球」の3種類に分けることができます。

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