白血球と白血病<2>若い人の病気ではなく60歳以上が7割
白血病は、昨年2月、競泳女子の選手、池江璃花子さん(20)が発症し、大きな関心を集めました。入院治療は終了しましたが、一日も早い完治を祈りたいですね。
池江さんが18歳という若さで罹患した白血病の診断病名は、正確には「急性リンパ性白血病」です。
白血病は進行する速度やがん化した白血球の種類で分類されます。リンパ球からできるがんがリンパ性白血病で、「急性」と、病状がゆっくりと進む「慢性」の2つに分類されます。さらに好中球などに分化する骨髄系の細胞から発生する「急性骨髄性白血病」と「慢性骨髄性白血病」の2種類があり、全部で4種類になります。
厚労省の調査では、白血病患者は男女合わせて1万3789人(2016年)と増加傾向にあり、60歳以上が全体の約7割を占めています。
白血球になるべき元の細胞(幹細胞など)の遺伝子や染色体に傷がつき無制限に細胞増殖(増える)するようになることで、白血病になるといわれています。基本的には、骨髄、末梢血中のみでなく脾臓やリンパ節に存在する細胞からも生じるがんです。