肌<上>専門医が教えるマスクの肌トラブル回避法

公開日: 更新日:

 皮膚の表皮は一番下にある「基底層」で新しい細胞が作り出され、「有棘層」「顆粒層」と徐々に押し上げられ、最後(一番表面)は死んだ細胞の「角質細胞」がウロコのように重なり合った「角質層」になる。角質細胞は「セラミド」という保湿物質を含む細胞間脂質によってつながっているが、やがてアカやフケとして体から離れていく。

 そして角質層の表面は、皮脂腺から分泌される皮脂と汗が混じった「皮脂膜」に覆われている。

 皮膚のバリアー機能で最も大きな役割を果たしているのが、この皮脂膜と角質層だ。皮膚の水分の蒸散を防いでうるおいを保ち、細菌やアレルゲンなどの刺激物をはね返してくれている。

 しかし、皮脂膜は洗顔すれば洗い流されてしまう。すると角質層が乾きやすくなり、皮膚から水分が蒸散してバリアーが低下するのだ。肌の保湿を行うということは、角質層に水分やセラミドを与えて蒸散を防ぐこと。

 では、どんな保湿剤を使えばいいのか。保湿の仕方を知っている男性は少ないはずだ。

「ドラッグストアなどの保湿コーナーに並んでいる商品の90%以上は、肌の水分の蒸散を防ぐ『保護剤』です。だから保護剤を塗っても保湿にはなりません。最初に『化粧水』を塗って肌に水分を与えた後に、『乳液』や『クリーム』といった保護剤の油分でフタ(皮脂膜の代わり)をするのです。まだ湿疹などができていない状態であれば、この組み合わせが保湿の基本です。いまはひとつの商品で、両方の役割をする『オールインワン』という保湿剤兼保護剤もあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」