目安は7時間 免疫力アップはまず「十分で良質な睡眠」から

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「ウイルスに対する免疫の主力であるリンパ球は副交感神経が優位になると増え、交感神経が優位になると減ります。また、副交感神経が優位になると、毛細血管が開き、末梢の毛細血管への血流が増え、そこを流れる酸素、栄養、免疫細胞も多くなる。つまり、副交感神経が優位の状態が継続する睡眠中にこそ、毛細血管を介してリンパ球が感染部位に運ばれやすくなり、ウイルスを倒す力も強まるのです」

 ちなみに、細菌を攻撃するのは顆粒球で交感神経が優位になると増え、劣勢になると減る。つまり、人は活動的で傷を負いやすい昼間には交感神経が優位になることで細菌を攻撃する力が、睡眠中は副交感神経が優位になることで体内に侵入したウイルスと戦う力が強くなるようにできているのだ。

「睡眠時間は、健康状態や年代によって異なりますが、7時間くらいが目安です。睡眠時間6時間以下を1週間続けると、免疫や炎症、ストレス反応に関係する遺伝子700個以上に悪影響が出たという研究結果があります。睡眠は質も大切です。スマホやパソコンの光源を寝る直前まで見ていると、深い眠りに導くホルモンの分泌が低下し、結果的に、細胞修復や免疫細胞に関わるホルモンの分泌が悪くなります。こうした悪しき生活習慣を改善することも、ウイルスから体を守るためには大切です」

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