口<下>専門医が教える歯と歯茎を丈夫にする5つの習慣
口の老化が進むと、「唾液力」「咀嚼力」「のみ込み力」が低下し、食べる機能が低下する「オーラルフレイル(口の虚弱)」から、「フレイル(全身の虚弱)」に広がってしまう。
その対策として、前回は「噛みトレ」と称する3種類のトレーニングを紹介した。
東京銀座シンタニ歯科口腔外科クリニック(東京都中央区)の新谷悟院長が言う。
「口の老化を防ぐには『噛みトレ』だけでも効果が期待できますが、余裕がある人は次の5つの習慣も心がけてみてください。歯と歯茎を丈夫にして、お口の健康をさらに高めることができるはずです」
■デンタルフロスを使った歯の手入れ
歯の手入れは毎日が基本。1日でも歯の手入れを忘れると、虫歯や歯周病の原因がつくられるからだ。
「私たちの食べる物のほとんどに、糖分が含まれています。口の中に残った糖分は、歯の表面や周囲に付着します。すると、8時間後にはその糖分を目指して集まってきた細菌によって、プラーク(歯垢)がつくられ始め、約24時間で完成します。その後、約48時間で石灰化が始まり、歯石になるのです。歯石になってしまうと、歯ブラシでは取り除けません」