新型コロナウイルスの「経口ワクチン」は作製が可能なのか
【Q】過去、医療現場ではワクチンが効かない感染症の出現時に、抗生物質を試してきた歴史があるが、新型コロナではどうなのか?
【A】「抗生物質は細菌性の感染症に有効ですが、インフルエンザなどのウイルスには効きません。ただし、ウイルスに感染することで体が弱り、別の細菌に感染して状況が悪化することがあるため、細菌性、ウイルス性問わず感染症の予防手段として投与されることがあるのです。有効なワクチンが作れないとき、医療現場では、一刻を争う状況をしのぐために今回のような新型のウイルスなどの微生物を試験管内で増殖し、抗生物質を投与、増殖が止まれば動物実験をして安全性が認められたら、抗ウイルス薬剤として、人体に使用していきます。とくにエイズは変異が著しくワクチンでは対応できなかったのですが、いくつかの抗ウイルス薬を組み合わせる治療法が成功しました。現在は不治の病ではなくなっています」