著者のコラム一覧
葉山惟大日本大学医学部付属板橋病院皮膚科病棟医長/皮膚科専門医

アレルギー性皮膚疾患(薬疹)使い始めの薬で起こりやすい

公開日: 更新日:

 また、「なぜ薬疹になるの?」とよく聞かれます。簡単に言うと免疫の暴走です。私たちの体には免疫システムがあり、多くの病原体から体を守っています。しかし、何らかの原因で免疫システムが暴走し、薬疹になるのではないかと考えられています。

 薬剤をやめたりステロイドの外用で治れば軽症ですが、重症になるとスティーブンス・ジョンソン症候群や中毒性表皮壊死症といって、全身が真っ赤になり、皮がむけ、痛みも伴うようになります。この疾患は国の難病にも指定されており、命を脅かすほど重症化したり、目に障害が出て失明することも。私たち皮膚科医は薬疹で目が真っ赤に腫れている患者さんがいたら、必ず眼科の先生にも診てもらいます。

 怖いことばかり書いてしまいましたが、薬剤を内服したら必ず薬疹が出るわけではないですし、ほとんどの場合は薬による利益の方が多いでしょう。とはいえ長年内服している薬剤でも薬疹が出現することがありますので、皮膚に異変を感じたら、すぐに薬を処方してくれている主治医に連絡して、皮膚科に紹介してもらった方がいいでしょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  2. 2

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  3. 3

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 4

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 5

    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

  1. 6

    くすぶっていた木村拓哉&新垣結衣“身長差問題”は杞憂? 「教場0」で相まみえるシーン複数

  2. 7

    昭恵夫人が講演で“固まる”珍事…参加者に旧統一教会の政治団体会員、質疑で安倍元首相を礼賛

  3. 8

    大谷がいちいち「大袈裟に球を避ける」のは理由があった!弱点めぐる相手投手との暗闘の内幕

  4. 9

    11日開幕エビアン選手権でわかる? 渋野日向子「完全復活」の試金石

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」