掌蹠膿疱症 手のひらや足の裏に水疱ができ関節の痛みも
小さな水疱や、分泌物が袋状になった膿疱が手のひらや足の裏にできる「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」という皮膚の病気があります。水疱や膿疱は人にうつすものではありませんが、見えやすいところに症状が出ることもあり、悩まれる患者さんも多いです。
症状としては、チクチク、ジワジワといった痛み。痛みの程度は軽いものから、相当な痛みを伴うものまでさまざまです。中には、痛くて歩けないという方もいます。
痛みは皮膚だけでなく、爪の周りや、ひどくなると胸骨や肋骨、さらに関節にまで出ることもあります。その因果関係はまだ明らかになっていないのですが、手のひらや足の裏に水疱ができる人で胸が痛いという症状を訴えることがあれば、皮膚科専門医に診てもらった方がいいかもしれません。
掌蹠膿疱症の患者さんの男女比は1対2で、女性、特に30~50代に多く、約8割が喫煙者という特徴があります。ニコチンが皮膚の細胞や汗管を刺激し、炎症を起こすと考えられており、本人が吸っていなくても家族や身近な人に喫煙者がいる場合も発症リスクが高くなります。たばこだけが原因とは言い切れませんが、悪化要因なのは確実です。