「蜂窩織炎」は症状が落ち着くまで安静第一 歩くのも極力控える
細菌感染症のひとつである蜂窩織炎は、夏に発症しやすくなります。
主に足やすねといった下肢の部分が赤く膨れて熱を持ち、痛みを伴います。発熱、悪寒、倦怠感、関節痛などの症状が出ることもあります。糖尿病、肥満、アトピー性皮膚炎、水虫がある方、また高齢者によく見られます。
原因は、ブドウ球菌やレンサ球菌が多いとされています。これらの細菌が、免疫力が低下しているときや皮膚が弱っているときなど、皮膚の表面から侵入して感染します。一度皮膚の組織が破壊されると再発しやすく、再発を繰り返しているうちに皮下脂肪の炎症が止まらなくなることもあります。
軽症であれば、1週間程度の抗菌薬の飲み薬で治療できますが、重症になると入院し、抗菌薬の点滴治療が必要となります。
一点、治療法について注意を促したいことがあります。「フロモックス(一般名セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物)」という抗菌薬を飲み薬で処方する場合が多いです。この薬剤は第3世代セフェムという系統に属するのですが、腸からの吸収が悪いという特徴があります。点滴だとよく効くのですが内服だと効きが悪くなりがちです。