「子は宝」 小児がんは早期診断・早期治療がとても大切
人口の減少は、日本の衰退です。もっともっと、ウクライナだけでなく、世界中の大変な状況下にいる方々を受け入れる政策も必要だと思います。難民のためだけではなく、日本のためでもあると思うのです。
以前、小児科病棟を回診した際、とても大変な毎日を送っている親子が少なくないことを実感しました。私は患者さんに直接関わることはできませんでしたが、入院治療中の医療に関してだけでなく、子供の学習、親の付き添いのための寝泊まりなど、もっともっと社会的な支援が必要であることも教わりました。
■医療機関の連携が重要
かつて、癌研究会付属病院(現在のがん研有明病院)の院長だった西満正先生は、「いたいけな 小児の癌を治す道 早く見つけん 高齢者癌よりも」と詠みました。
本当にそう思います。小児のがんは、その発生部位がさまざまであり、また急に病状が進行することもあり、早期診断・治療がとても大切です。
小児がんには、主にユーイング肉腫、横紋筋肉腫、神経芽腫といった固形がんと、小児白血病、悪性リンパ腫などがあります。個々の病理診断によって治療法は異なります。固形がんでは、初発時の治療が手術のみで十分な場合もありますが、進展、再発した場合では、手術、薬物、放射線治療など、さらには造血幹細胞移植などが行われます。