VRで学ぶストレスマネジメント 検証試験で抗うつ効果証明
しかし、メタバースならどこにいても参加できる。アバターなので、他人の目を気にせず話に集中できる。その一方で、「人とつながっている」という安心感や連帯感が生まれる。調子が悪かったり、興味がなければ途中で気兼ねなく抜けられ、休むのにも抵抗がない。
「おうちdeストレスマネジメント」で用いるプログラムは、宗医師がかつて在職した慶応大学病院で患者に提供していたコンテンツを、一般向けに改変したもの。
その後、2021年にはうつ状態で苦しむ全国の会社員約100人を対象に実施。6週にわたる厳密な検証試験(無作為化比較試験)を通じて抗うつ効果が証明され、その結果は第117回日本精神神経学会(2021年)で学会報告もなされている。
「こういったメタバース空間を用いての大規模なグループ心理セラピーでの効果検証の成功は、国内外でもまだ例がないでしょう」
プログラムは全6回。毎週木曜日、19時45分から40分間行われる。宗医師がバーチャルキャラクターとして解説を30分行い、その後、質疑応答10分間という、1回完結型。