堀田秀吾
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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

自問自答の「独り言」でセルフコントロール力がアップする

公開日: 更新日:

 独り言が多い人、いますよね?

「コレをやって、その後にアレをやって……」というように、今から取り組むことに対して、まるで自問自答しているかのように独り言をつぶやく。一見すると落ち着きのない人に見えてしまいますが、実はこうした確認作業的な独り言は、思わぬ効果を発揮することが判明しています。

 トロント大学のチュレットとインズリクトは、自問自答するとどのような効果があるのか実験(2010年)を行っています。

 チュレットとインズリクトは、まず被験者を2つのグループに分けました。それは、「自分のやろうとしている行動は正しいのか? 間違いのない選択か?」と自問自答したグループ(A)と、利き手ではない手で円を描き続けさせられ、自問自答できない状態にしたグループ(B)です。

 その上で、双方のグループに、指定された色の図形が表示されたらボタンを押すという課題をさせたところ、グループAは通常時より30%ほど正答率が高くなったそうです。対して、独り言を封じられたグループBは変わらなかったといいます。つまり、自問自答によって、正しい判断ができるようになる傾向が高まることがわかったのです。

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