著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

自問自答の「独り言」でセルフコントロール力がアップする

公開日: 更新日:

 独り言が多い人、いますよね?

「コレをやって、その後にアレをやって……」というように、今から取り組むことに対して、まるで自問自答しているかのように独り言をつぶやく。一見すると落ち着きのない人に見えてしまいますが、実はこうした確認作業的な独り言は、思わぬ効果を発揮することが判明しています。

 トロント大学のチュレットとインズリクトは、自問自答するとどのような効果があるのか実験(2010年)を行っています。

 チュレットとインズリクトは、まず被験者を2つのグループに分けました。それは、「自分のやろうとしている行動は正しいのか? 間違いのない選択か?」と自問自答したグループ(A)と、利き手ではない手で円を描き続けさせられ、自問自答できない状態にしたグループ(B)です。

 その上で、双方のグループに、指定された色の図形が表示されたらボタンを押すという課題をさせたところ、グループAは通常時より30%ほど正答率が高くなったそうです。対して、独り言を封じられたグループBは変わらなかったといいます。つまり、自問自答によって、正しい判断ができるようになる傾向が高まることがわかったのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動