「正月ボケ」から立ち直る方法 時間栄養学の専門家が教える
ヒトは本来、24時間より少し長い生体リズムを刻んでおり、それを24時間にリセットして生活している。そのためにヒトの体内には時間のリズムを刻むメカニズムがあり、1日単位で調整している。このシステムが体内時計で、それを形づくっているのが体内に数多く存在する時計遺伝子だ。脳の視交叉上核と呼ばれる場所に光の刺激などで動き出す親時計があり、内臓や血液などの末梢組織にそれぞれの子時計が機能している。この時計群にズレが起きることで、睡眠障害、うつ病、肥満、糖尿病、がん、アレルギーなどのさまざまな疾患につながることがわかっている。
「体が本来持っているリズムの赴くままに生活していた年末年始と、同じようなリズムで休み明け後も生活を続けていけるのであれば、それがベストです。しかし、現実には仕事や学校に合わせた生活をしなければなりません。ですから、いくら年末年始のお休みの間に十分寝て、休んだと感じていても、仕事や学校、家事といった社会的制約のある生活リズムが始まれば、自身が本来持っている体内リズムが乱れ、日中に眠くなったり、眠りたい時間に寝られなくなったりするのです」