「睡眠時無呼吸症候群は太っている男性の病気」は大間違い チェックするポイントは?
■CPAPは短時間睡眠では効果不十分
睡眠時無呼吸症候群は全身にさまざまな悪影響を与え、合併症を引き起こす。例えば、高血圧。睡眠時無呼吸症候群の患者の50%は高血圧を合併しているといわれている。
また、無呼吸で低酸素状態になるとインスリンの働きが悪くなり、糖尿病を発症しやすくなる。
肥満で睡眠時無呼吸症候群の人は、肥満に高血圧、糖尿病が合わさると心筋梗塞や脳卒中を起こしやすくなる。いずれも死に至ることもある病気。睡眠時無呼吸症候群は死亡リスクが高く、中等症以上を8年間放置すると死亡率が約37%という報告もある。
睡眠時無呼吸症候群の最も重要な治療は、前述のCPAPだ。鼻にマスクをつけ、特殊な機械で圧力をかけて空気を送り込む。
「ただ、このCPAPは『使えば病気解決』ではない。使用時間4時間以上の日が70%以上占めるようにしなくてはならない。CPAPの平均使用時間が3.3時間の人は、長期的に使っても心臓病のリスクを減らせないという研究結果もあります」