月経前のひどいイライラや落ち込みには抗うつ薬SSRIが効果あり

公開日: 更新日:

「その理由として考えられているのが、うつ病とPMDDで脳内の障害の程度が異なるということ。うつ病が『後シナプス受容体からセカンドメッセンジャーレベルの障害』であるのに対し、PMDDは『シナプス間隙のセロトニン量の障害』とされています」

 大坪医師は、PMDD発症の仮説を次のように説明する。

 PMDD患者は養育環境の悪さなどからもともとセロトニンの機構がもろく、シナプス間隙のセロトニンが減少。少ないセロトニンを何とか拾おうと、後シナプスセロトニン受容体は感受性が高まる。ここに月経前の女性ホルモン(エストロゲン)減少が加わる。エストロゲンが減少するとセロトニンも減るので、月経前にさまざまな精神症状が現れる。

「シナプス間隙のセロトニン量は、SSRI服用後数十分で上昇します。だから、SSRIの服用で速やかに効果が表れるのです」

 大坪医師はSSRIの処方パターンのひとつとして、間欠投与を採用。排卵日前後、月経前10~14日、月経前7日、月経前数日、月経前数日+月経後2~3日など、期間を決めて投与する方法だ。

 ほかには、連日投与や、連日投与+月経前増量という方法もある。いずれも薬で悪化した例はほぼなく、奏功率がかなり高いという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」