古谷彰子
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古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【ナツメ】便秘を予防し、体を温めて筋肉の緊張を緩和する

公開日: 更新日:

 ナツメは、古くから中国で桃、李、杏、栗とともに「五果」として大切にされてきた果実のひとつです。ナツメの果実が実る季節には生で食べることもできます。まるでリンゴのような食感や甘酸っぱい酸味が特徴的ですが、ドライフルーツとして売られていることがほとんどではないでしょうか。

 夜露に当て日にさらし干したものを紅棗(こうそう)、紅棗を蒸してシワシワと黒くなったものを大棗(黒棗)としています。日本では漢方や食用として幅広く使われており、砂糖と醤油で甘露煮にしたおかずが飛騨地方の郷土料理にあります。中国や韓国などでは縁起の良い食べ物として珍重されています。韓国の薬膳料理、参鶏湯(サムゲタン)の材料にも加えられていますし、砂糖・蜂蜜と煮たものをテチュ茶と呼び飲む習慣もあります。

 また、インドで古くから語り継がれている東洋医学のひとつです。「予防医学」の考え方を重視し、世界保健機関(WHO)が正式に奨励しているといわれるアーユルヴェーダでも、ナツメの果実が治療に使われているとか。欧米には19世紀に導入され、当初のど飴の材料として使われるようになっていて、世界的に普及しているのがわかります。

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